AI、仮想通貨、モチベーション格差、46の仕事、働き方―。新たに始まる世界で、君はどう生きるか。
堀江貴文さんと落合陽一の対談の本です。
1.書籍の紹介文
学校、現金、就活、労働問題、終身雇用、税金など、現代の日本の人間社会の中で、不合理でナンセンスな古い仕組みに切り込んでいるのが爽快でおもしろかったです。とくに、学校や就活の異常さについては、私も馴染めず苦労したことが多いので、首を縦にブンブン振りながら読みふけりました。
風の時代を象徴するような、新しいワークスタイルを垣間見ました。やはり、時代の潮流が、インターネットをベースにした個の確立の流れなんですね。書籍の中でも、「お金ではなく信用」「情熱に導かれて生きる」「二元論ではないまだらな世界」「心のコンパスを信じよ」のキーワードがほんとそれを物語っている感じです。
結論、AIに仕事を「奪われる」という考え方は間違っていて、人間がしなくてよかった仕事の機械化・人工知能化が進めば、人間は人間しかできない新しい仕事をするようになる。その自然な淘汰や変化に適応することは悲観すべきことではなく、正しい向き合い方は自分のやりたいことをみつけて、それを道として信用していくということです。
結局、自分自身の内側に問うていくのが本質的であり、近道であり、正解なんだなと再確認しました。
2.【要約】15個の抜粋ポイント(書籍の引用)
29 AIに職を奪われると思っている時点で搾取される側になる
30 AIに仕事をとることで救われる業界もある。少子高齢化による人手不足等をロボティクスの技術で解決し、人間にできる事は人間がやる。この「半人力半AI」の考え方で少子高齢化問題の多くは解決できる。なぜなら、それは労働力不足と低賃金であることが主な原因だからである。
4 この世の中には働くことが不得意な人間が一定数いる。そうした人たちに労働強いるより、働くのが好きで新しい発明や授業を考えるのが好きで本気で働きたい人間にのみ、どんどん働かせた方が効率が良い。また、ベーシックインカムと言う最低限の収入が担保されたことで、企業など若者がチャレンジしやすい環境になる
54 僕たちがなすべき事は、社会の慣習や常識にとらわれて打算に走りすぎることではなく、自分の「好き」と言う感情に、ピュアに向き合うことなのだ
118 少し不安を感じてしまう人がいるかもしれない。ただ、そういった進化ゲームの市場最適化によってなくなる仕事もあるが、最適化処理や自動化によって生まれる仕事もあるから、安心してほしい
118 少し不安を感じてしまう人がいるかもしれない。ただ、そういった進化ゲームの市場最適化によってなくなる仕事もあるが、最適化処理や自動化によって生まれる仕事もあるから、安心してほしい
125 好きな事にハマれば、お金なんて稼げるようになる。「お金のために働く」のではなく「好きなことでお金を得る」方が大切だ
144 モチベーションを持って働けるところに人間の役割があり、人間社会をどうしたいのか、何を実現したいかといったモチベーションは、常に人間の側にある
155 そもそもビジネスとは信用のやりとりに他ならない
157 まず貯めるべきはお金ではなく、信用と言うことになる。人から何かを頼まれたら、期待に応えるように尽くす。金欠の知り合いに、飯をおごる。そうした行為の積み重ねが信用を築いていく
175 何が「信用」となり「価値」となるか。「知名度」はわかりやすい信用=価値になる。何か自分が突出してできる「能力」や「スキル」も価値に変換できる。さらに「未来を予測するためのリサーチ=研究」も価値があるし、これらはお金が集まる要素になる。一見すると、金銭価値に直接変換できないような物事がこれからは「経済活動」になっていく
186 現在の日本社会において、その教育システムの中にいる6歳から18歳くらいの子供たちはあまりにも不幸だと思う。義務教育や高校教育が当たり前と言うだと言う、あたかも本当のように聞こえる嘘の中を生きていかなければならないからだ。彼らは旧世代の教育を受け続けることを義務付けられている一方で社会システムは瞬く間に変わっている。「本当はそんなことを学ばなくていい」といったことを、9年ないし15年間やらされてしまう
214 自分のオリジナリティーや個性を磨いていくことが未来の仕事を作る上で重要なことになるだろう
216 もはや、ワークとライフの関係性は完全に「バランス」ではなくなった。これからは、差別化した人生価値を仕事と仕事以外の両方で生み出し続ける「ワーク“アズ”ライフ」を体現するものだけが生き残れる時代になるだろう。
236 あなたが取るべき対象は未来ではなく他でもない、「自分」と。自分が求めているものは何か、やりたい事は何か。今この瞬間、どんな生き方で手ができたら幸せなのかを真剣に考え抜けばいい。自分の「これが好きだ」「これがしたい」と言う感覚を信じ、それに従って下した判断を、誰のせいにもせず生きる
3.【実践】3個の行動ポイント
- 自分を問う。何を求め、何がしたいか。「今」の自分を信じる
- 「今、何したい?」を小さなことも含めて10個くらい挙げる
- 人に喜ばれて、自分が無心で取り組めるものを挙げる
4. ひとことまとめ
ピュアな情熱に導かれた"自分の人生"を生きる